FM-HANAKO(82.4mhz)の「はなまるパーク」番組内で過去に放送した、『はなまるカーライフ』のコーナーを、全国ユーザー車検友の会のアドバイザーに協力頂き、車に関するエトセトラをわかりやすく説明しています。『運転はできるけど、車について詳しくと言われると・・・』というあなたにピッタリのコーナーです。その内容をご紹介します。

●2001年10月20日(土)のお話し  
 テーマ「SRS-エアバッグについて」

SRS-エアバッグがついている車にはハンドルの根本に「SRS」のマークがあります。
S・・・・サプリメンタル(補助する)
R・・・・リストレント(拘束する)
S・・・・システム
「シートベルトを締めた人を補助する装置」という意味です。
SRSはシートベルトを締めている人のみ事故の重大なダメージから保護・補助する装置であるので、シートベルトを正しく装着していることが大切な条件です。
 エアバッグは正しく理解していないと大変危険な装置です。シートベルトをしていない人が事故をしてエアバックが作動するとシートベルトをしている人の8割くらい死亡率が高くなります。
===第一にシートベルトを正しく締めることが大切です=====

○エアバッグの構造・・・・衝撃が感知されるセンサーは運転席と助手席の座席のセンターの下側に取り付けられています。そのセンサーに衝撃があった場合、火薬かガスが発生し瞬間的にバッグ(袋)を開く仕組みになっています。

○エアバッグは前方からの衝撃に対してシートベルトで支えられない部分(頭部、胸など)を保護する装置です。

○エアバッグは作動するときとしないときがあります。つまり、エアバッグはどんな衝突にも適応するとは限りません。エアバッグが作動するという時には重大な事故の場合ですので、他の安全装置のように作動を試すことはできません。エアバッグが一旦作動して、それを直すのに運転席側で約5〜6万円、助手席側だと25万円位費用がかかります。

○エアバッグが開くのは20〜30km以上の走行スピードで固いものに正面衝突した場合に開くことになっています。また、停車している同クラスの車に時速40〜60kmで正面から衝突した場合にも開きます。
正面衝突の範囲は前方からきた車斜め30°以内で、30°を越えるとエアバッグは開きません。
しかし、センサーのある所に段差が強く当たった場合などは、瞬時にしてエアバッグが開く場合があります。(縁石・転落・ジャンプのあとの着地など)

○重大な事故でもエアバッグが開かない(開いても効果が薄い)ときがあります。
例えば、ガードレールや壁に斜めに衝突した時。正面30°以上の横または後方から衝突した場合。電柱や立木などへの衝突。横転・転覆。トラックの荷台の後ろに滑り込んだ時など。です。
また、正面衝突の後、2次的な衝突があってもエアバッグは一度しか開きません。

以上のように、「エアバッグがついているから安心」は大間違いです。
シートベルトをきちんと締めるのが原則になっています。
SRSの車を乗るための基本的な条件は、
◎シートベルトを正しくしめる。
◎ハンドルにもたれかからないで運転する。
◎ダッシュボードに足を乗せない。
◎子どもを助手席に乗せない。
◎チャイルドシートもできれば後部座席へ。
◎ダッシュボードの上に物を置かない。
◎エアバッグがふくらむときにカバーが破れるので、そこにシールなどを貼らない。
ということです。

また、余談ですがダッシュボードにものを置くと、フロントガラスに乱反射するので、なるべく物を置かないようにしましょう。


バックナンバー
2001年6月16日「カーエアコンについて」
2001年7月21日「高速道路走行の注意点」
2001年8月18日「車の照明について」
2001年9月15日「秋のおすすめドライブコース」