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2001年7月掲載分 |
??????ここが知りたい?????? |
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摂食・嚥下障害について | |
「人は生きるために食べるのか,それとも食べるために生きるのか」 特に高齢者にとって食べることは,生活の質の維持・向上に結びつくばかりでなく,生命を左右するほど大切な意味を持っています。 嚥下(飲み込み)は食物を口から胃に送り込む運動です。摂食・嚥下を行う場として大切な口とのどは,呼吸や発声を行う場でもあります。人が生きてゆくのに必要な3つの機能を同じところで行うために,複雑な神経や筋肉のはたらきが必要です。何らかの原因によってそれがうまくいかないと,食べ物が食道でなく気道へ送られて,肺に入ってしまいます(誤嚥)。これによって起こる誤嚥性肺炎は,特に高齢者にとって生命に関わることもあります。 さまざまな疾患により,摂食・嚥下機能がうまくはたらかなくなると,高齢者は食べる楽しみを失うばかりでなく,脱水や栄養不足を起こすことがあります。 摂食・嚥下がうまくいくよう,注意して下さい。 |
家庭でできるプラークコントロール | |
プラークとは歯のまわりのバイキンのかたまりのことです。 バイキンも私たちと同じで食事が必要です。好物は砂糖で,私たちが糖分(デンプンも糖)の多いものを食べたあとで歯のまわりに食べカスを残していると,バイキンが増えてプラークが大きくなります。 プラークはねばねばしていますが,それはバイキンがグリカリックスという鎧を着ているからです。そのためうがい薬だけではとりにくいのです。 このような性質のプラークがむし歯と歯周病をおこすのです。したがってプラークをコントロールする(できにくくする,除く)のが,虫歯や歯周病の治療であり,予防になります。 このうち家庭でできることは次のようなことです。 (A)プラークができにくくするためには, 1,食事は規則正しく,間食はダラダラとらない。 2,加工食品や粘着性の食品を減らす。 3,よく噛んで唾液をたくさん出す。 4,フッ素入りの歯磨き粉やうがい薬を使う。 (B)プラークをとるためには, 歯ブラシ,歯間ブラシ,フロス(歯間清掃用糸)を特に夜間に効果的に使う。 むし歯や歯周病になりやすい人は,家庭でのケアだけで発病をおさえることはできません。歯科医院で,なりやすい,なりにくいの判断をし,それに応じて定期的に専門的な口腔ケアを受けて下さい。 |
Q&A 患者さんからのご質問にお答えします |
うがいで歯がしみるとき・・・ |
Q.歯磨きのとき,うがいをするとしみます。むし歯でしょうか? |
A.痛みもなくふつうに食事ができるようでしたら,あわてて治療しなければいけないむし歯ではないと思います。 うがいに水道水をそのまま使っていませんか?人の体温の上下10度くらい(25〜45度)でしみるのなら,治療を要することが生じていると考えられます。 しかし,水道水は夏場でも20度を超えることはないので,そのまま口に含むとしみることがあるかも知れません。ですから,うがいはぬるま湯でして下さい。 知覚過敏という言葉を最近よく耳にするようになりました。原因は,歯の根が大きく露出したときや,外からの刺激,たとえば歯垢(プラーク)などで起こるといわれています。 治療するほどの虫歯ではないかも知れませんが,しみる原因をはっきりさせるため,一度検診を受けることをおすすめします。 |